和紙探しの旅へ!|和柄名刺作成なら京都ブランドの【和札】

>> 配送業者・一部配送料金変更のお知らせ
矢印 ◆お電話対応休止のお知らせ◆
矢印 消費税の変更・一部商品の価格変更について

ブログ

和紙探しの旅へ!

こんにちは。制作担当のスズキです。
和紙名刺の企画をはじめてから、早半年。
やっとカタチになりました。長らくお待たせいたしました。

和紙のリサーチをして知ったのですが
和紙は世界的にみても注目を集めている素材ではあるものの
生活スタイルの変化から生産規模は縮小傾向にあるそうです。

着物同様、日本の技術が生んだ良いモノであっても
このまま使われなくなればいずれは廃れてしまうでしょう。

和紙名刺を待ち望んでいた方、そうでない方にも
和札を通して和紙のことに興味を持ってもらえたらと思います。

それでは、和紙探しの旅へ!

 

*****

 

和紙名刺で一番重要なのは和紙。
手漉き和紙を使えば質感はいいけれども色がのらないし
かといってその辺に売っているような和紙‘調’の紙は使いたくない。
友禅の色がしっかりとのり、クオリティが高く
且つ高額にならないような和紙はないものかと
ずっとずっーと探しておりました。

そこで和札にぴったりの和紙を探すべく、
実際に和紙の製造現場に行ってきました!
目指すは日本三大和紙産地のひとつである福井県越前市・五箇地区。
我が故郷でもあり、山と田んぼに囲まれたエリアです。
ここは越前和紙の里と呼ばれ、昔から和紙業者がずらりと軒を連ねています。

近くには紙の神様を祀る紙祖神岡太神社と大瀧神社があり、
春には御神体をのせた神輿が五箇の街中を練り歩く「神と紙のまつり」が行われます。

 


さて、今回おじゃましたのは越前市・五箇地区で和紙製造を手掛ける瀧株式会社さん。
和札を和紙で作りたいという思いがなかなか形にならなかった時期、
真剣に耳を傾け、アドバイスを下さいました。


DSCF4129.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(和札に使う紙の厚さを調べている滝さん)

 

そもそも和紙にカラーの印刷はあまり向いていません。
というのも表面が凸凹しているため色がのりにくいのです。
そんな和紙にカラーで友禅の柄を印刷するとなると
名刺の金額とは思えないほど(ウン万円!)高額になってしまいます。
商品価格を押えながらきれいな色を出していける、質感のいい和紙。
そんな紙がどこにあるのか?と山あり谷あり崖ありでしたが、
探しに探した結果、2種類の和紙にたどり着きました。

紙質はこちらへ。

 


企画担当の滝さんはペーパーレス化が進み、
紙業界も少しずつ規模が縮小していく中で
紙のよさ、和紙のよさを伝えるべく奔走されています。


「人の書いた文字っていつまでも覚えていると思うんです。
旧友の書いた文字を見て懐かしいな〜と思う経験とか。
こんな時代ですけど、たまには紙に文字を書いてもいいんじゃない?って思います。

書きたくなる紙、触りたくなる紙。和紙の質感の値打ち、存在意義は
これからもあると思っていますし、その良さを伝えていきたいですね。」

 

とステキなお言葉をいただきました。



それではさっそく工場見学スタートです!

 

DSCF4148.jpg

 

 

 

 

 

  まずは和紙の原料から。和紙の原料は楮(こうぞ)、みつまた、雁皮(がんぴ)などの植物繊維。
これらに、紙の用途に応じて、桑、竹、木材パルプなどを加えていきます。
上の写真は木材パルプ。厚さ5mmほどの繊維のシートになっています。

 

DSCF4143.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

ビーターと呼ばれる大きな水槽の中で和紙の原料をすり潰しながら混ぜます。
水と混ぜ合わせるとおかゆ状のどろどろした物体になります。

 

 

DSCF4153.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

材料を薄く伸ばしていき、水と繊維を分離させていきます。
大礼紙(たいれいし)を作る場合は、この段階で華(はな)とよばれる繊維質を上から散らします。

 

 

 

DSCF4156.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 写真下部の金属の水槽に紙の原料が溜められ、シリンダが漉きあげていきます。紙が2層の場合は、シリンダとロールが重なり合うところで2枚のシートが1枚に合体します。

 

 

DSCF4134.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 こちらが紙を漉きあげるシリンダ。紙に凹凸をつけ表面の質感を出す場合は、竹や金属の簀(す)の目が入ったシリンダを使って漉きあげます。

 

DSCF4136.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみにこの竹のシリンダ、職人さんが手で編み上げたものなんだとか!
機械といえども職人の技術が入っています。
和札に使用する鳥の子紙にはこの簀の目が入っているためでこぼこした質感になります。

 

DSCF4168.jpg

 

 

 

 

 

 

 約100℃まで表面の温度を上げた金属でできた筒状のドライヤーにシート状の紙が張り付き、最後には乾燥した状態で紙を巻き取っていきます。
この紙を裁断すれば完成!
1度機械をまわせば、約1時間半で厚い紙なら1000m、薄い紙なら2000mもの紙ができあがります。

DSCF4170.jpg

 

 

 

 

 

 さらに厚い紙を作る場合は、別工程で紙の上にもう1枚の紙を重ね、手で張り合わせます。
ちなみに、このベルトコンベアーはものすごい勢いで紙を運んできます。
「慣れれば誰でもできますよ」とほほえむ女性2人が息を合わせて張っていくのですが、ずれないようにもう1枚の紙を重ねるのはどうみても至難の技です。

 

DSCF4176.jpg

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

最後にプレスをして完成です!
職人さんの哀愁ただよう背中が素敵ですね。

 

 

 

 

*****

 

いかがでしたか?
このようにして越前和紙は作られています。
機械漉きといえども、熟練した職人さん達の技術によって
支えられているんですね。

和紙のふるさと、越前で作られた和紙を使った和紙名刺。
ぜひ一度手にとってもらえれば嬉しいです。

スズキ
 

商品ページへ

 

カレンダー

RSS